
徳島県南部・美波町にある「日和佐うみがめ博物館カレッタ」が、2025年7月にリニューアルオープンしました。
2026年2月には、リニューアルからの来館者が早くも5万人を突破!当初は2026年3月までに約3万6千人を見込んでいましたが、予想を大きく上回るペースで、多くの人を惹きつけています。
徳島には大規模な水族館はありませんが、この施設はうみがめに一点特化した世界でも珍しい博物館となっています。うみがめの生態から日和佐との繋がり、そして現在私たちを取り巻く自然環境まで楽しく学ぶことができる「カレッタ」。リニューアルからの見どころポイントをご紹介していきます。
展示の見どころ紹介
カレッタは、お子様の足でも無理なく見て回れる規模感ながら、展示内容の密度は濃く、じっくりみても飽きない情報量です。リニューアルで内装も一新され、新鮮で清潔感のある印象です。

エントランスを抜け、はじめに出迎えてくれるのは床や壁をダイナミックに使った、かめの進化についての展示室です。恐竜との分岐点なども描かれており、恐竜好きのお子さんもかめについて興味深く学べそうです。
次のエリアではうみがめのはく製やレプリカが迫力満点に展示されています。
「うみがめはどこからくるのか」といったかめの生態など、展示内容も興味深いものばかりなので是非ご覧ください!

デジタル技術と融合した体験型の展示も新設されました。自分で色を塗ったカメの絵をスキャンすると、オリジナルのコガメとしてスクリーンに投影されます。コガメには様々な脅威がやってくるので、画面をタッチして手助けしてあげるというゲーム仕立てのもの。コガメがさらされる脅威は現実のものに即しているので、ゲームとはいえシビアです。コガメが生き抜き成長する難しさを学ぶことができます。

そして屋外には、リニューアルされたカレッタの新たなシンボルともいえる「大ガメプール」が新設されました。

上からプールをのぞき込むと、間近にうみがめを見ることができます!

また、側面には足元までアクリルガラスの窓があり、小さな子供の目線でもじっくりとうみがめが泳ぐ姿を見ることができます。

さらにこのプールでは、年齢が分かっているアカウミガメとしては世界最高齢の「浜太郎」も暮らしています。

なんと御年75歳!
町でうみがめを保護し始めた際に卵から孵化したかめとのことで、「うみがめの町」の歴史を体現する存在です。
定期イベント
「カレッタの裏側みにきぃだ!」
かめたちの暮らしを支える裏側を見ることができる、バックヤードツアーです。
開催日:毎月第1土曜
時間:11:00(約30分間)
定員:先着5名
対象:小学1年生以上(中学生未満は保護者同伴必要(無料))
参加費:1,000円
※天候表などによるイベント中止・変更の可能性があります。詳細はカレッタHPをご確認ください。

「ウミガメにイカしたおやつやってみんで?」
アオリイカをプールにいる大きなうみがめにあげることができるイベントです!
開催日:毎月第2土曜
時間:11:00(約30分間)
定員:先着3名
対象:小学1年生以上(中学生未満は保護者同伴必要(無料))
参加費:1,000円
※天候表などによるイベント中止・変更の可能性があります。詳細はカレッタHPをご確認ください。

「さわって比べてみー!よう見たら違うんじょ!」
数種類のカメを触ったり観察したりできる触れ合いイベント。どの種類のカメが登場するかは当日のおたのしみです。
開催日:毎月第3土曜
時間:11:00(約30分間)
定員:先着3名
対象:小学1年生以上(中学生未満は保護者同伴必要(無料))
参加費:1,000円
※天候表などによるイベント中止・変更の可能性があります。詳細はカレッタHPをご確認ください。

「カメのガチャめし」
ガチャガチャで、カメのご飯を数量限定で販売しています。状態により販売数の増減はありますが、カメたちのメタボ防止のため数量限定となっています。
参加費:300円
「かめんぽタッチ」
リクガメ広場では、いろいろなリクガメたちがかめんぽ(かめのお散歩)しています。かめのペースに合わせて甲羅に触れることができます。
開催日:【平日】14時【土日祝】11時、14時(他のイベントと重なる際は中止の場合あり)
定員:5名
対象:どなたでも(中学生未満は保護者同伴必要(無料))
参加費:500円
※「ガチャめし」、「かめんぽたっち」については、寒い時期は冬眠しているかめもいるため、休止中となっています。
※イベント情報の画像は「日和佐うみがめ博物館カレッタ」HPより参照しています。
なぜ日和佐は「うみがめの町」?
それではどうして、日和佐が「うみがめの町」として知られるようになったのでしょうか。
きっかけは今から70年以上前、昭和25年(1950年)にさかのぼります。戦後間もないこの時期、食糧難によりアカウミガメが食料として殺されることもありました。そんなアカウミガメの亡骸をみた日和佐中学校の先生と生徒が憤り、「うみがめ研究班」を発足しウミガメの認知度を高めようとしたのです。そこから、産卵回数の記録や飼育研究が始まりました。

うみがめ研究班の活動は約10年にも及び、その内容は当時画期的で、様々な科学賞を受賞します。さらに数十年後の世界の研究者からも驚かれるほどでした。
中学生の研究は世間に知れ渡り、また昭和33年(1958年)には「大浜海岸のアカウミガメおよびその卵、アカウミガメの産卵地大浜海岸」が県指定天然記念物に指定されます。うみがめ研究班発足時の、「認知度を高め、ウミガメを守りたい」という願いは達成されることになります。
その後、うみがめ研究は学校から町へと引き継がれ、現在にも続いています。
今も続く地域とうみがめの繋がり
日和佐中学校からウミガメ研究を引き継いでから、日和佐ではアカウミガメの保護研究及び規制に町ぐるみで力を入れています。
実は、大浜海岸でのアカウミガメの産卵数は1990年以上減少傾向が続いています。市街化により陸地が明るくなったことや、海洋プラスチック汚染、温暖化など様々な要因が考えられています。
そういった状況の中、日和佐では大浜海岸においてウミガメの産卵を守るさまざまなルールを設けています。産卵期間中、夜間海岸は立ち入り禁止、海岸での終日犬の散歩禁止、フラッシュ・ストロボ・照明を用いた撮影の禁止、花火・大声などの騒音の禁止などです。
また、「うみがめ監視員」を募り、活動しています。夜間の海岸を巡回し、立ち入り制限の周知をしたり、ウミガメの上陸を観察し、見守ったりしています。

さらに「カレッタ」もまた、展示するだけの博物館ではありません。町内の上陸産卵のモニタリング、漁網に混獲されたウミガメの標識放流、死亡漂着調査、アカウミガメの人工繁殖など、研究機関としての側面も持っているのです。希少なウミガメを守るための重要拠点として日々取り組んでいます。
まとめ
大迫力の「大ガメプール」や、最新のデジタル技術を使った体験型ゲーム、そしてウミガメたちとの貴重なふれあいイベント。リニューアルを果たした「日和佐うみがめ博物館カレッタ」は、子どもから大人まで夢中になれる工夫が詰まっています。
「うみがめってどこから来てるの?」
「日和佐中学校の生徒たちは、70年前どうやってうみがめを育てていたの?」
そんな疑問の答えを探しながら館内を巡れば、ウミガメの生態から地球の環境問題まで、楽しく学ぶことができるはずです。そして展示の随所からは、「カレッタ」ならではの魅力である、70年以上にわたってウミガメを見守ってきた地域の人々との深い繋がりが見えてきます。
今度の休日は、うみがめと町の優しい歴史に触れられる「カレッタ」へ、ぜひお出かけしてみてはいかがでしょうか。
【施設情報】日和佐うみがめ博物館カレッタ
住所:徳島県海部郡美波町日和佐浦369
電話番号:0884-77-1110
営業時間:9:00~17:00
休館日:毎週月曜日(※祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~31日)
入館料:大人 1,000円 / 中学生 500円 / 小学生 300円 / 幼児(3歳以上) 100円 / 2歳以下 無料
アクセス:
【電車】JR牟岐線「日和佐駅」から徒歩約15分
【車】徳島自動車道「徳島IC」から車で約2時間 駐車場あり(無料・約40台)
公式サイト:https://caretta.town.minami.lg.jp/
