23年3月21日に開館25周年を迎える大塚国際美術館は、オランダを代表する巨匠、フィンセント・ファン・ゴッホの代表作のひとつ「夜のカフェテラス」を陶板で原寸大に再現し、同年3月14日から一般公開するそうです。
「夜のカフェテラス」は、1888年の作品、南フランス・アルル中心部にある広場に実存し、画家仲間と共にゴッホが訪れたカフェを描いています。星が瞬く、青色の夜空のもと、ガス灯に照らし出されたカフェテラスが黄色に輝いています。これは、ゴッホが得意とする色彩の対比で、黒を使わず夜景を描いたアルル時代を代表する傑作とされています。
大塚国際美術館は2018年に開館20周年記念として、世界に点在するゴッホが描いた「ヒマワリ」7点を追加していて、今回の追加展示でゴッホの陶板画は17点目となります。
大塚国際美術館 開館25周年記念事業「夜のカフェテラス」追加展示詳細ページ
本来であれば、世界の名画を鑑賞したいと思っても、こちらの作品の原画はオランダのクレラー=ミュラー美術館にあり、海外まで出向かなければなりませんが、海外渡航は少しハードルが高いですよね。ところが、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館は、6名の選定委員によって厳選された古代壁画から、世界26ヶ国、190余の美術館が所蔵する現代絵画まで至宝の西洋名画1000余点を一堂に鑑賞することができます。
大塚オーミ陶板株式会社の特殊技術により、オリジナル作品と同じ大きさに再現されているため、美術書や教科書と違い、原画が持つ本来の美術的な価値を味わうことができ、日本にいながらにして、世界の美術館を体験できるというところが素晴らしい点です。
訪れたことがあるかたも、まだ訪れたことがないかたも、ぜひこの機会に大塚国際美術館に遊びに行ってみてくださいね。
ではここからは大塚国際美術館についてどんな美術館なのか、ご説明したいと思います。
大塚国際美術館ってどんな美術館?
大塚国際美術館は、鳴門公園の敷地内に建つ地上2階、地下3階の広大な美術館です。2018年に紅白歌合戦で米津玄師さんが、ヴァティカンのシスティーナ礼拝堂を再現したホールで「lemon」を歌ったことでも有名ですね。
館内にはまさに1000点以上の作品を有し、約4kmの鑑賞ルートに誰もが教科書で見たような名画が一堂に展示されているのです。
しかも、名画との記念撮影も可能であり、さらに作品を間近で鑑賞することができます。ほかの美術館では、鑑賞を制限するロープや柵があるので、陶板名画美術館ならではの体験だといえますね。
所蔵される陶板名画は、陶板の板に原画の写真を忠実に転写し、細部に至るまで幾度もレタッチを重ねて、限りなくオリジナル作品に近づけることに成功した美術陶板のことを指します。実際の絵画は経年劣化により、色味や風合いが劣化することもありますが、陶板作品は退色劣化することなく約2000年以上にわたり、そのままの色と姿で後世に残すことができ、文化財の記録保存のありかたに大いに貢献されています。
このように、徳島県鳴門市の「大塚国際美術館」は技術および構想においても世界初、そして唯一の美術館として賛同、賛辞を得ています。
大塚国際美術館 施設情報
■住所:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
■HP:https://www.o-museum.or.jp/
■営業時間
開館時間9時30分~17時まで(入館券の販売は16時まで)
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)
※1月は連続休館あり、その他特別休館あり、8月は無休
※詳しくは美術館公式HP開館カレンダーをご確認ください。
■入館料金 利用期限がないオンラインチケット・前売券購入が便利です。購入はこちら
入館料 | オンラインチケット・前売り券 | 当日券 |
一般 | 3160円 | 3300円 |
大学生 | 2140円 | 2200円 |
小中高生 | 530円 | 550円 |
※未就学児無料
※各種障がい者手帳提示での割引あり