Career Advice

キャリアアドバイス

先が読めない時代への対策。キャリア・カオス理論を知り「キャリア」「転職」を好転させる。

2021.01.25

徳島や地方への転職を考えていたけど、状況が読めずに転職活動そのものを停止している方、コロナ禍において、今後のキャリアについて考えることが難しくなったという方もいらっしゃるのではないかと思います。

そんな方のために、キャリア・カオス理論をご紹介したいと思います。

カオス理論とは

「カオス理論」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
数学の理論で、ほんのわずかな差が、遠い将来では大きな差を生み出すことがある、という理論です。

象徴される問いが、「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきは、テキサスで竜巻を引き起こすか?」です。
どう思いますか?

結論は「予測困難」ということなのですが、「予測困難」ということは、引き起こさないかもしれないが、引き起こす可能性もあるということです。そんなバカげたことを完全に否定はできないほど、将来の予測は難しく、ほんの小さな出来事から大きな事象が生まれる可能性があることを示唆しています。

では予測困難なことに、私たちは翻弄されながら生きることになるのでしょうか?
実は予測困難であっても、大きな視座でみるとパターン、法則があることも「カオス理論」は示唆しています。

人生や仕事は、長期的なものですから予測が困難です。
「偶然」としか言いようがないことが起き、それがキャリアにも重大な影響を及ぼします。予測していないことが起き、その予測していないことがきっかけで、新しいビジネスチャンスやヒット商品を生まれた、というエピソードを聞くことがよくあると思います。

そんな「偶然」をキャリアのチャンスに変えるために提唱されているのが「キャリア・カオス理論」です。
変化が激しく、将来が予測困難な今だからこそ、この「キャリア・カオス理論」を理解することの、重要性が増しています。

予測がつきにくいこの時代―。
偶然をチャンスにできる思考法を手に入れて、一歩踏み出してみるきっかけにしていただければと思います。

開かれた思考によって、小さな変化を見逃さない

まずキャリア・カオス理論を理解するために、重要になるのは「キャリアが偶然によって左右される」ことを十分に理解することです。キャリアが偶然によって左右されることを理解するような思考を「開かれた思考」と呼びます。

「開かれた思考」についてより詳しく説明します。
少しスピリチュアルな表現になってしまいますが、開かれた思考を持つ人は、人間が未来をコントロールできない、という世界観を持っています。人知の及ばない事態も起こりうると考えていますので、大きな変化でさえも自然の一部と捉えています。
そのため、変化が起きても、恐れすぎることなく現実を捉えることができます。曇りなき眼で見定めることができる、ということです。

また、小さな差であっても遠い将来、非常に大きな影響をもたらす可能性も知っています。偶然を利用して小さな変化を起こすことによって急激な変化=「フェイズ・シフト」を起こす可能性を生み出します。

その反対の「閉じた思考」についても解説します。

不測の事態は起こらない、と期待しているのがその特徴です。強いコントロール感をもつがゆえに、実際に予期せぬ出来事が起こってもそれは例外として処理し、人生やキャリアに対する信念は揺るぎません。そのため、世界観は変わらず、前例を根拠に、同じ行動を続ける傾向があるそうです。
また、自分の経験に対してコントロール感を得るために現実を単純化して世界を見るそうです。細部だけれども重要なことを見えてなければ、新しい世界を正確に見えていないということになります。

小さな変化を見逃すことで、新しい時代に突入していることへの理解が追いつかず、自分自身を変えることができないため、新しい世界への適応が難しくなります。

いかがでしたか。
ご自分を振り返った時に、「開かれた思考」持っていると感じることができましたか。
「閉じた思考」に縛られていなかったでしょうか。

「開かれた思考」を手に入れるために

自分は閉じた思考の持ち主かもしれない、と思った方も安心してください。
「閉じた思考」から「開かれた思考」へ転換するためには、11のパラダイムシフトが必要です。
パラダイムシフトとは、簡単にいえば価値観を変容させるということです。11が多いと感じる方は、「小さな変化」を起こすために、できそうなパラダイムシフトを一つだけでも選ばれてはいかがでしょうか。

  • 予測するだけだったものを、予測してパターンを構築するに変える
  • 計画立案だけだったものを、計画を立案し常時変更を加えるに変える
  • 選択肢を絞り込む考え方を、自由度を重視する考え方に変える
  • 万事コントロール可能という姿勢から、コントロール不可能な部分は柔軟に対応できるようにする
  • 失敗を恐れるのではなく、失敗を恐れるあまり努力をしないことこそリスクであると考える
  • 確率が低いから考えなくてもよいのではなく、確率が低くても起こりうることに心の備えをする
  • ゴール・役割・ルーティン偏重から、意味・重要性・ブラックスワンを重視する考え方に変える
  • 情報を与えるだけでなく、情報を与えなおかつ変革していく
  • 規範的思考から、規範的かつ拡張的思考に変える
  • 事前に予測できることだけに依存せず、新たに生まれる秩序を受け入れる
  • コントロールに過度に依存せず、まさかは起こるという考え方を受け入れる

具体的な取り入れ方

それでは、転職活動に置き換えて、パラダイムシフトを具体的な行動や考え方としてご紹介します。
ご参考にいただければと思います。

  • 計画を立案し、常時変更を加えていく

転職活動の方針やスケジュールを立案し、状況や結果に応じてリアルタイムで方針や考え方も修正していく。その変更は良いことだと捉えるようにしてみてください。

  • 自由度を重視する考え方に変える

自分で定めていた条件を一度リセットしてみる。コロナ禍において新しく生まれた仕事に目を向けたり、地方企業への転職など、今まで考えてもみなかった選択肢からチャンスが生まれるかもしれません。

  •  努力をしないことこそリスクであると考える

活動自体を中止するのではなく、情報収集や友人への相談、資格取得などのスキルアップに時間を充てるなど、可能な努力を続ける。

  • 意味・重要性・ブラックスワンを重視する考え方に変える

コロナ禍や転職に対して、プラスの方へ進むための意味づけを自分なりに考えてみる。

などなど・・・。

コロナ禍となって、ちょうど1年ほどが経ちました。まだ数年は続きそうですし、ウィズコロナという新しい秩序が定着しています。翻弄されるのではなく、偶然起きたコロナ禍でチャンスを生み出す「小さな変化」を起こしてみてください。

【参照】
独立行政法人 労働政策研究所・研修機構 『新時代のキャリアコンサルティング』
柏木仁 『キャリア・カオス理論のカウンセリングへの応用に関する考察―CTC カウンセリングの理論的枠組み―』

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