最近以前みたいにやる気がわかない・・、夏バテかな。
実は夏バテよりさらに恐ろしいバーンアウトかもしれませんよ。
放っておくと、気力減退、消耗感だけでなく、行動異常が起きるかもしれません。
そうならないように、早めに気づいて対処しましょう。

|バーンアウトとは?

|バーンアウトの症状
  消耗感/人間嫌い/後ろ向き/行動異常

|バーンアウトしやすい性格と原因

|バーンアウトが多い職種とその転職先
  営業職/福祉関連/エンジニア/税理士補助

|バーンアウトへの対策

バーンアウトとは?

バーンアウトの症状として以下が知られています。
ご自身は心配ないでしょうか?少し振返ってみてください。

1.消耗感
消耗感はバーンアウトの中核的な要素であり、例えば以下のような感覚です。

「疲れ果てた」
「もう何もしたくない」
「これ以上前に進めない、立ち上がれない」

2.人間嫌いになる
周囲の人への思いやりを失い、無感情になることもあります。

・お客様と距離を置き、なるべく接触しないような態度をとる
・電話に出なくなる
・書類の整理にばかり熱心になる

3.変化に後ろ向き
変化に対して後ろ向きになり、現状に固執するようになります。

・仕事やオフィスの改善に後ろ向きになる
・自分に原因があるのではなく、相手が悪いと考えるようになる
・どうなってもよいという無責任な気持ちを持つ

4.行動異常
ひどい場合は、バランスを欠いた言動が見られるようになります。

・急に黙り込む
・少しのことに腹を立ててイライラする
・周囲に対して過敏になる

5.自信の喪失
自信を失い、「自分にはできない、できそうもない」という気持ちが強くなります。

同時にたくさんの症状が起きている場合ほど重症です。

バーンアウトしやすい性格と原因

ではどのような人が、バーンアウトしやすいでしょうか。

●バーンアウトしやすい性格
・奉仕的精神の強い人(役割に忠実になろうと奉仕を続けて、限界を越える)
・ひたむきな人(あまりに多くの仕事を成し遂げようとして、実現できずに折れる)
・完璧主義の傾向が強い人(完璧を追い求め実現できず疲弊する)
・権威主義的な人(すべてを管理しようとして破綻する、部下もバーンアウトさせられる)

がんばり屋すぎると、燃え尽きてしまうということです。

しかし一方で、バーンアウトしにくい性格特性もあります。それは「勇気」です。
「勇気」がある人はバーンアウトしにくい、といわれています。

●バーンアウトしにくい「勇気」がある人の特徴
・生活の出来事に積極的にかかわろうとする意欲がある
・物事を自分の力で変えることができるという信念を持っている
・変わることに前向きで、変化は成長につながるという信念を持っている

今日から勇気を持つ、というのは難しいと思いますが、少し意識してみてもいいかもしれません。

バーンアウトとなる原因は、ストレスです。
ストレスが過度で持続的となり限界を越えたときに、張り詰めていた緊張が緩み、急速に意欲が衰えてしまうと考えられます。

バーンアウトが多い職種とその転職先

これはデータがあるわけではないのですが、転職相談を受けていて、特にバーンアウトが多いと思う職種の傾向がありますので、ご紹介します。
ただ、あくまでも弊社内での経験則となり、その職種で働くとバーンアウトになるということではありませんので、ご留意ください。

所属する企業・団体によって、プレッシャーのかかり方が違い、個人としても合う・合わないがあるため、所属先を変えることで職種を変える必要がないこともあります。
その職種を嫌いになる前に、転職するということも大切かもしれません。

●営業職
数字を一生懸命追いかけ、成績を出していたものの、いつの間にか数字に追われるようになり、それがプレッシャーとなり転職する人材もいます。「営業はもう凝りました。今後は営業職以外を希望します」と話される方も数多くいました。

【よくある転職先】
・営業職で培ったコミュニケーションスキルを活かす社内の管理部門
・既存顧客を中心とするルート営業など、会社のカルチャーや商材、営業手法が違う会社での営業職

●福祉関連
長時間労働が多く、また人の生死に関わることや、肉体労働も発生することでプレッシャーがかかりやすいのではないかと思います。また、奉仕的精神の強い方が多くいらっしゃる業界ですので、バーンアウトもしやすいのかもしれません。

【よくある転職先】
・資格などの知識を活かせる事務職
・長時間労働がない職場への転職やパートなど雇用形態を変えて同職種での転職
・コミュニケーションスキルを活かせるサービス、販売職、営業職など

●エンジニア
ひと昔前は、超長時間労働となっているエンジニアも多く、月80時間以上の残業は珍しくありませんでした。1日に直すと、毎日4時間の残業ですので、夜10時くらいまで働く計算となります。中には160時間とか、200時間という猛者もいました。

【よくある転職先】
・年収は下がるが、勤務時間(残業時間)が短くなる同職種
・社内SEなど、外部の立場から内部のポジションへ変更

●税理士補助
会計事務所や税理士事務所で、先生の補助をしていた人材は、数字に強く事務処理能力の高い有能な人材であることが多いです。しかし、ハードワークな事務所も多く、バーンアウトしがちです。

【よくある転職先】
・一般企業の経理や会計・財務職
・働き方改革が進んでいる同業・同職種

バーンアウトへの対策

「疲れ切った、もう無理・・」と思っている人は、どのような対策をとるとよいでしょうか。

役割や目標を明確にする
がんばりすぎることが、消耗につながり、バーンアウトします。そのため、これ以上は頑張らない、という線引きをしてください。
例えば、家庭も仕事も頑張ろうとせずに、「子どももある程度大きくなったので家事は手を抜く、でも仕事は頑張る」という具合です。もちろん、反対でも構いません。

また、目標が曖昧な場合や高すぎる目標を設定すると、無限に努力できてしまうので、消耗につながります。
具体的で実現可能な目標を設定するようにしましょう。

まとめ:「これ以上はがんばらなくてもいい、むしろがんばってはいけない」という努力の上限を決めましょう。

上司からの賞賛
周囲からの支持、つまり判断や行動に賛同してもらえることが、ストレスを和らげてバーンアウトを防ぐ効果があります。特に効果があるのは、「上司からの支持」です。友人や配偶者、親族からの支持より、「上司からの支持」が最も高い(唯一の)効果が確認されています。

男性の場合は女性に比べて、その傾向が顕著だそうです。男性は、コミュニケーションで得られる共感より、仕事内容についての直接的な支持によってストレスを解消しようとするそうです。

まとめ:いつも誉めてくれる職場の仲間がいたら大切にしてください。そしてたまにコミュニケーションをとり癒されてください。

配偶者への相談
「配偶者への相談」も、バーンアウトの防止に効果的です。仕事や、仕事以外のことであっても、配偶者に相談できている人は、バーンアウトするリスクを低減できます。
上司にはなかなか相談しにくいこともあると思いますが、パートナーに相談できればストレスを低減できます。

女性は男性に比べて、この傾向が顕著だそうです。女性は、ストレスを感じたときにそれを第三者に話して、共感を得ることにより解消しようとすることが多いようです。

まとめ:いつも聞き役になっている人も、たまにはパートナーに自分の愚痴をたくさん聞いてもらうようにしてください。なお、パートナーに限る必要はありません。

上記の対策が行えない、行っても、バーンアウト感がある方は、そのストレスの原因となる場所から離れる、なくすことが大切です。
例えば、職場でのストレスがかかり、疲労感が続く、やる気が出ないという方は、転職をご検討いただくと良いかもしれません。

【参考】
久保真人、田尾雅夫 『バーンアウト ―概念と症状,因果関係について―』心理学評論1991,Vol.34,No.3,412-431