転職したい、でもよい転職先は見つかるだろうか?と心配なった時に誰から情報を収集するといいでしょうか?
信頼できる家族や友人、ハローワークや転職エージェントなどたくさんの選択肢があると思います。それらももちろんあなたのために活動してくれる重要な情報源であり、支援者です。
しかし、グラノヴェターという社会学者は意外な情報源を発見しました。
それは、「弱い紐帯」と言われる、時々しか会わない、もしくはめったに合わない人間関係から、良い情報がもたらされるという法則です。例えば年に1回~数回しか会わない程度の人間関係です。
なぜ頻繁に会う人との「強い紐帯」ではなく、年に数回しか会わないような「弱い紐帯」の方がよい情報源となるのでしょうか?
それは、頻繁に会っている人はお互いに情報を共有しあっているので、それほど目新しい情報はないからだと考えられます。普段親しく接している人からは、はっとするような情報は得られにくいということになります。
めったに合わない人だからこそ自分がまだ持っていない目新しい情報をもたらしてくれる可能性があります。良い情報は知り合い程度の人からたまたま偶然に与えられるということです。
ただし、注意点としては、めったに合わない人から有益な情報を教えてもらうためには、関係作りが重要ということです。
協力をしてくれるように、自分からも有益な情報を提供したり、同じ趣味の話で盛り上がったり、真剣に悩みを相談して頼ったりと方法は様々だと思います。
寝て待つものではなく、積極的に情報を取りに行く努力が必要です。
それでは、「弱い紐帯」とは、具体的にはどのような人間関係でしょうか?
個人的経験も含めて考えてみました。
- 年賀状をやり取りしている人
- 前の職場の人
- 学校の恩師
- 同窓会で会う同級生
- SNSで繋がっていて、実際に会うことがある人
深い人間関係を構築することも大切ですが、浅く緩やかな人間関係も人生にとって大きな意義があるということです。私も改めて意識したいと思います。
転職相談においては、いつも会っている同僚や家族ではなく、たまに会う友人、たまに会う取引先の担当者から情報を聞くなども有効な手段かもしれません。
もちろん、私たちのような転職エージェントに相談することによって、有益な情報を得ることができることもあると思います。
ご相談を受ける中、家族や友人にもできなかった相談が出来たことで、改めて自分自身の考えを整理できたり、悩みごとの解決方法を考えるきっかけになったという方もたくさんいらっしゃいます。
私たちも「弱い紐帯」として、ぜひ、ご活用頂ければと思います。