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徳島県阿南市にカブトムシ牧場が今夏オープン!竹林を活かしたSDGsな取り組みをご紹介します

2023.06.19

放置竹林の活用に取り組む、阿南市「NPO法人竹林再生会議」、「NPO法人太鼓の楽校」の共同企業体である「竹チャンふぁーむ」が、竹パウダーで育てたカブトムシと触れ合うことができる、カブトムシ牧場をオープンします。

昨年弊社のコラムでもカブトムシ牧場についてご紹介し、今年のオープンを心待ちにしていました。こちらのカブトムシ。実は、地域の資源を還元するSDGsな活動から生まれた、カブトムシなのです。

地域の有志の方々が行う、本当の意味でのSDGs活動にぜひ興味をもってもらい、徳島という地域資源の魅力、新しい生き方、働き方の参考にしてほしいと思います。

今回のイベントを主催する「竹林再生会議」代表理事の長池奉成さんと、理事・事務局長の加藤眞由美さんに、直接取材をさせて頂きました。
当記事では、カブトムシ牧場のイベントの詳細や、竹林再生会議さんが推進する、徳島で誇れるSDGs活動についてご紹介します。

放置された竹林を活かす取り組みについて

徳島県阿南市には、県内の約50%を占める竹林があるそうです。
竹林の広さは、およそ1600ヘクタール。

東京ディズニーリゾート(ランドとシー)の面積が約100ヘクタールだそうなので、竹林は東京ディズニーリゾート16個分の広さがあると説明すると、竹林の広大さを感じていただけるのではないでしょうか。

しかし、これらの竹林のほとんどは手入れが行き届かず、放置された状態だったそう。
そこで、13年前に東京から戻ってきた代表理事の長池さんが動き始めます。還暦で徳島に戻り、地域のアグリ研修のたけのこコースに参加したことから、事業が始まりました。
徳島県の放置竹林を管理することからスタートし、毎年少しずつ面積を広げていったそうです。

そして、2014年に放置竹林の活用に取り組むNPO法人竹林再生会議を発足し、タケノコの収穫、竹パウダーを使った有機農業、竹を使った和紙づくりなど様々な活動を続けています。

こちらが、長池さんが整備した竹林です。

思いがけない収穫

カブトムシは、放置竹林の活用の中での思いがけない収穫だったようです。

発酵するために積み上げていた竹パウダーの山の中から、多数の幼虫を発見したのだとか。
竹パウダーの山は卵から成虫になるまでのカブトムシにとって餌場となり、さらに竹の防臭・殺菌作用が小動物や野鳥などの敵から身を守ってくれるようです。
カブトムシにとっては安心して成長できる場所になっている、ということですね!

2018年から毎年、約2,000匹のカブトムシを採取して、地元の子どもたちを対象にした観察会や無料配布を続けています。地元の園児たちは大喜びだったそうです。

こうした経験を活かして、カブトムシ牧場の開設へと繋がりました。

放置竹林を活かした雇用創出と、新しい働き方

さらに、豊かな自然など地域資源を活用して、まちの活性化や雇用創出にもつなげていこうというお考えだそうです。

管理する竹林の広さは着々と増え、現在は後継者の育成に力を入れています。たとえば、半農半Xで農業をしたい方には10アールの竹林をプレゼントし、本気で農業をしたい方には1ヘクタールを差し上げているそうです。通常、農業を始める場合には、土地の取得や機材の準備などで多額の準備資金が必要となります。

しかし、放置竹林の管理からスタートするタケノコ栽培は、帽子や軍手、鍬など1万円ほどの少額で農業を始めることができるというのですから、驚きですね。

実は、こちらのタケノコは、完全無農薬で栽培されています。全くの完全無農薬で育てているタケノコは全国的にも珍しいそうです。栽培方法も特殊で雑草を生やしていることで水分をたくさん含みます。水分をたっぷリ含むことでやわらかく、完全無農薬で育ているからこそ苦味が全くない美味しいタケノコとなり、京阪神などで高値の取引されているため、十分な収益を得ることができます。

このように、ビジネスモデルとしても魅力のあるタケノコ栽培。農業に挑戦したいと考えている人は、長池さんのところの門をたたいてみると良いかもしれません。

本格的な農業でなくとも、半農半Xなど、農業を少しずつ挑戦したい方も歓迎いただけるそうです。また、障碍者雇用についても行っており、地域や社会への貢献活動にも力を入れています。

究極のSDGs

竹林は、たけのこの収穫ができるだけでなく、無限の可能性を秘めています。

竹林の整備の中で、わらびなどの山菜の収穫や、竹水(ちくすい)といって、竹の中にたまる水にも注目しています。竹水にはリンゴ酸が豊富に秘められていて、無農薬で作られた竹水は美容や健康にとても良い効果が得られるそうです。

さらに、地域や社会貢献の面でも竹林は大活躍しています。竹の紙で和紙作りも行っていて、地域の学校の卒業証書にも使用され、小・中・高校の支援学校でも自ら手すきをした和紙で書道大会に出場し、全国大会で優勝したそうです。

そして、竹パウダーでカブトムシを育てて、子どもたちにも喜ばれるイベントを開催し、地域の子どもたちに笑顔を届けています。元々管理に困っていた放置竹林が、とてもおいしい高単価で販売できるタケノコを生み出し、竹水・竹パウダー・和紙・カブトムシと次々と資源を生み出しています。

地域の資源をこれほどまで活かしきり、地球にやさしい他にない取り組みを行う「竹ちゃんファーム」さん。

竹林とSDGsに注目し、環境に配慮したイベントとして、地域の自然保護と環境教育の一翼を担っています。また、カブトムシを通じて、自然とのつながりや持続可能な未来の重要性を学ぶことができます。是非、阿南市のカブトムシ牧場を訪れて、竹林の中で癒しの時間を過ごし、SDGsへの理解を深めてみてください。
徳島で誇れるSDGs活動をぜひ応援してくださいね。

カブトムシ牧場・竹紙漉き体験の開催日程について

6月24~7月25日まで予定しています。ただし、カブトムシがいなくなり次第終了します。
※6月はカブトムシのふ化が進んでおらず、数に限りがあったため有料の販売は7月以降に延長されるそうです。
販売時期については自然のものですので、正確な時期はまだ未定となっています。(6/24現在)

こちらのカブトムシは、無農薬の栄養豊富な竹パウダーで育てているので、普通のカブトムシの倍のサイズになるそうですよ!

オープニングイベント(阿南西部公園)
日程:2023年6月24日(土)
11:00~記念式典(吉野川市よりウェルカムカブトムシ)
11:30~太鼓一家による和太鼓演奏
12:00~カブトムシ牧場がオープン

カブトムシ牧場(阿南西部公園)
開催期間:2023年6月24日(土)~カブトムシがなくなり次第終了
営業時間:12:00~17:00
入場料:一人500円(竹水の番茶付き)
カブトムシ販売:オス・雌1,000円(ケース付き)

竹紙漉き体験(阿南西部公園)
開催期間:2023年7月26日(水)~竹紙の原料がなくなり次第終了
営業時間:12:00~17:00
体験料金:1回800円(竹水の番茶付き)
A3サイズ1枚(はがき8枚分)作れます
参加人数:30名まで

主催:竹チャンふぁーむ(NPO法人竹林再生会議・NPO法人太鼓の楽校の共同企業体)
開催場所:阿南市中大野町南傍示(阿南西部公園)
駐車場:あり
電話番号:080-6285-0573(NPO法人竹林再生会議事務局 加藤眞由美)
HP:NPO法人竹林再生会議

カブトムシバトルに子供たちが大喜び!

6月24日のオープニングイベントに、家族で遊びに行きました!
たくさんの大きなカブトムシに手に取って、子どもたちも興味深々。
カブトムシバトルが始まると子どもたちは大喜びでした。

西部公園には、広々とした芝生の広場やダイナミックな遊具もあり、遊び場としても魅力的です。

また、西部公園はあじさいが美しく咲き誇ることでも有名です。
カブトムシイベントと併せて楽しんでくださいね!

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