今日は転職方法についてご説明します。
転職を考えだすとまずはインターネットで情報を集めるのが通常だと思います。
ただ多くの情報と窓口がありすぎて、初めての転職では混乱するかもしれません。
そこで、まず転職方法について、その効果も含めて網羅的にご紹介したいと思います。
1. 転職にはどんな窓口があるの?
転職活動で利用したルートです。
(複数ルートを利用した人もいますので、総和は100%を超えています。)
1位 ハローワーク:36.5%
2位 求人媒体(Web):31.8%
3位 求人媒体(紙):21.7%
4位 知人・友人からの紹介:20.7%
5位 現在勤務している企業の社員、従業員からの紹介:16.4%
6位 企業のHP、単独説明会:16.2%
7位 民間の職業紹介機関:15.4%
8位 その他:13.7%
9位 会社説明会(合同):11.8%
10位 その他公的機関(ジョブカフェなど):3.5%
11位 紹介予定派遣:2.7%
様々な転職窓口がありますが、全てを同時並行で行うことは難しいと思います。
ネットで情報収集を行ないながら、信頼できそうな1~2のエージェントとコンタクトを取り、徐々に企業を絞り込んでいくというスタイルが良いのではないかと思います。
エージェントに登録すると、自分では気づいていなかった提案があるかもしれませんし、企業情報を持っていることも多く、興味がある企業の内情などもお聞きできることがあります。
また、エージェントからの紹介が厳しい場合も、その理由をお聞きできれば軌道修正ができます。
人材紹介会社へは無料で登録、相談できますので料金の心配は不要です。
ただ、相談相手は友人や家族など、転職エージェント以外の相談窓口も見つけたほうがよいと思います。
大切な転職ですから、エージェントからのアドバイスが適切かについても客観的な意見を聞きながら進めることをお勧めします。
2. 転職成功:結局、転職にはどの窓口がいいの?
実際に就職に結びついたルートのランキングです。
1位 ハローワーク:21.4%
2位 現在勤務している企業の社員、従業員からの紹介:14.4%
3位 求人媒体(Web):13.9%
4位 知人・友人からの紹介:13.2%
5位 その他:12.0%
6位 求人媒体(紙):8.5%
7位 企業のHP、単独説明会:7.4%
8位 民間の職業紹介機関:5.4%
9位 会社説明会(合同):1.8%
10位 紹介予定派遣:1.1%
11位 その他公的機関(ジョブカフェなど):0.8%
現在勤務している企業の社員、従業員からの紹介が2位というのはとても意外でした。自分の会社に知り合いを引っ張ってきたというケースだと思いますが、自分の会社と仕事に自信を持っているということだと思います。いやいや働いているなら「うちに来いよ」とはいえませんから。
社員が自信を持って働いている会社というのは、サービスも充実すると思いますが、それだけではなく採用にもメリットがあるといえます。
エージェントは5.4%で少数派ですが、では、エージェントを利用するメリット、デメリットはどのようなものでしょうか。
転職エージェント(人材紹介)を活用して転職活動を行うと、人材会社に所属するキャリアコンサルタントとの「キャリア面談」が実施されます。
しかし、そもそも転職エージェント「キャリア面談」の目的は何なのか、企業の「面接」とどう違うのかと疑問を感じられる方も多いようです。
そこで、今回のコラムでは「キャリア面談」の目的や転職エージェントの「キャリア面談」を活用するメリットや注意点などをご紹介します。
※本コラムでは、分かりやすく区別するためエージェントによる面談を「キャリア面談」、企業で採用試験として行われる面接を「企業面接」と表記します。
キャリア面談を通して、ライフプランを考慮したキャリア形成の支援を行う
転職エージェントのキャリアコンサルタントの「キャリア面談」の目的は何だと思いますか?
多くの人は、求人企業へ紹介をするために、企業に代わって面接のようなことをしていると思われているかもしれませんが、実は、そうではありません。
転職エージェントで登録者への対応をする人のことを、キャリアコンサルタントと呼んでいます。
キャリアコンサルタントの使命は「職業生活設計」の相談に応じ、助言指導することとされています。
注目すべきは「職業」だけでなく「生活」という言葉が入っている点です。キャリアコンサルタントには、個人の「生活」にも配慮したキャリア形成支援が求められます。そのため、エージェントは私生活に関してもご質問することがあります。
例えば、「Uターンや移住など居住地について」「結婚や出産、離婚などでの家庭環境」「子育て、親の介護」「病気」などです。
このようなライフイベントによってキャリア形成にも影響があることが想像できることと思います。最近では、プライベートと仕事の両立も大切にされる方がとても多くなっています。
ですので、私生活について質問するのは、興味本位ではなく、ライフプランに応じた転職先や働き方をしっかりと考えたいと考えているからです。
仮に、企業の選考では不利と思われる私生活の条件をお持ちの場合でも、詳しく事情を聴き、状況をしっかりと理解することで、就業可能な働き方や働き先を見つけられるかもしれません。
そのため、仕事に関係がないような質問に思えることでも、差し支えの無い範囲でお話しされることをおすすめします。よりあなたへの理解が深まり、マッチする企業や求人を紹介してもらうことができるでしょう。
逆に、あなたの状況をきちんと把握せず、求人紹介のみを行うキャリアカウンセラーは、キャリアカウンセラーとしての役割を果たせていないといえるでしょう。成約などの営業数字のみを考え、登録者の「職業生活設計」を配慮しないキャリアカウンセラーにはご注意した方がよいかもしれません。
企業面接は、合否判断をする場。ライフイベントについては考慮されにくい。
「企業面接」は採用試験ですので、合格・不合格を判断するために行います。
選考での判断基準は、職務を遂行する「適性・能力」があるかどうかとなります。
例えば、経験やスキル、専門知識や資格などを指すことが多いでしょう。
企業面接では「適性・能力」以外の事柄に合否が影響されてはならないことになっています。
例えば、出生地や家庭環境、思想などは考慮に入れてはいけませんし、面接で聞いてもいけないことになっています。
そのため、企業面接ではライフイベントに関わるようなナイーブな話題は避けられます。
ライフイベントは職務の「適性・能力」に直接関係がありませんし、規制に触れる可能性もあります。
そのため、企業は気になっても聞くことができず、よく分からないままとなってしまします。
よく分からない場合は、「懸念事項がある」ため、不採用のベクトルに働くことが多いようです。
(そうならないためにも、ご自身で自発的に説明することをお勧めします。)
キャリア面談でお聞きすること
キャリア面談の中では、職種や年収、休日など労働条件についてもご希望をお聞きします。
しかし、企業の労働条件に対して、高すぎる希望をお持ちの場合ですと、ご紹介できる企業がなくなってしまうというケースもあります。かといって、「妥当な希望」を予め用意することも難しいと思います。
■転職を通して、何を実現したいのか?
エージェントとして一番知りたいことは、転職の目的です。
特に、転職によって「必ず実現したいこと」を知りたいと思っています。
例えば、
- 良好な人間関係がある職場で働きたい
- 年収アップさせたい
- 休日を多く取得したい
- 仕事にやりがいを感じたい
- 専門スキルを更に磨きたい
- 家の近くで働きたい
さまざまあると思います。
弊社へご相談いただく場合は、キャリア面談の中で、見つけていきますので、面談前に言語化しておく必要はありません。ただし、自分と向き合う意識は持っていてほしいと思っています。
■妥協できることはないのか
次に、手に入る条件と引き換えに犠牲にしても良いと考えているものは何かを教えて欲しいと思います。
年収アップが転職の目的だった場合でご説明したいと思います。
年収アップをするのであれば、転勤については許容できるという人もいれば、それでもやっぱり転勤できないという人もいます。給与がアップするには、その給与アップ分のなんらかしらの価値が人材にあることを意味します。
年収をアップするためには、いろいろな方法があります。
- 全国転勤の条件で働く
- 残業や休日出勤をいとわず働く
- 高い専門性を身に着ける、難易度の高い資格取得をする
- 組織内で昇進を続ける
- 成果主義の会社で、高い営業目標を達成する
年収アップには複数のルートがありますが、そのどれが好ましく、また苦痛に思うかは人それぞれです。
ヒアリングを通じて、大切に考えていることや妥協できることが理解できれば、徳島の転職市場で転職可能な希望条件を具体的にしていくことができます。そうなると、転職成功へ大きく近づくことができるでしょう。
■前職(現職)での不満や改善したいこと
企業面接では、前職の不満を伝えるとマイナスイメージになるケースが多く、多くの指南書でも前職のマイナス点は伝えずに、ポジティブな理由を伝えましょう、と書かれています。
しかし、私たちエージェントには、正直にお伝え頂きたいと思います。
なぜなら、その不満点が理解できていなければ、その不満を解消する職場の提示が出来ないからです。
また、その不満こそが妥協できないことだというケースもあるからです。
誰しもが、職場に100%満足していません。どんな人でも、職場への不満は持っているものです。
ただ、その不満がどの企業へ行っても解決できないようであれば、その不満はご自身の問題である場合もあります。特に、新卒の1社しか経験していない方は、自社のことしか知らず、一般的な基準をあまり持っていません。
さまざまな企業の内情や条件を知っているエージェントに相談することで、一般的な基準を知り、転職を留まるケースもあります。最善の選択をするために、勤め先に不満があったのであれば、率直に教えていただければと思います。
自分のキャリアの棚卸を
「自分に合った仕事なら何でもやります」と話される登録者様はたまにいらっしゃいます。
私はそのような強い「覚悟」を持っているという意味で受け取るようにしています。
ただ、企業からするとあまりそのような人は好みません。何ができる人材なのか分からないからです。
むしろ、企業がどのような人材を求めているのかを考えることから避けているように映るでしょう。
「なんでもやる」という覚悟をお持ちの方は、まず職務経歴書を作成し、キャリアの棚卸をすることからスタートしてみると良いでしょう。それを元に、どのように企業で活かしていくことができるのか、不足する部分をどのように補うかの計画を立てていきましょう。
最後に
キャリア面談を通して、より広い視野で人生をよくするご提案をしたいと思っています。
あなたにとって、最善のご提案をしたいと思いますので、本音でお話し頂ければと思います。
キャリアカウンセラーへの転職相談は、こちらからご登録ください。